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こんにちは7F71の中古のソケットを入手しましたが、錆びてしまっています。サンドペーパーなどで、磨いてよいものでしょうか?もっと良い方法がありますでしょうか?ご教授ください。
> 7F71の中古のソケットを入手しましたが、錆びてしまっています。サンドペーパーなどで、磨いてよいものでしょうか?> もっと良い方法がありますでしょうか?> ご教授ください。硫化して真っ黒でしょうかサンドペーパーはやらないほうがよいです、下地がでてしまいます。ピカールなどの金属磨きもありますが平面でないのでNGで液体のものがお勧めになります。色々ためしてみましたが「入れ歯洗浄」なんかもつかってみました⇒温度を上げて漬け置きである程度きれいになるが?です。結果が良かったのは「チオ尿素希硫酸水溶液」標品名が銀ピカ液又はシルバークリーナーをつかうのが最善のようです、販売価格も1瓶800円〜1200円程度で入手できます。ソケット、バリL、真空バリコンなどにも応用可能ですが、くれぐれもこの液は弱酸性液ですので水荒い及び乾拭きを確実に行うことが必須項目になります⇒耐圧不良やリークによる放電がおこらないように配慮してください。
8877さん、希少なものを入手されましたね。球もお持ちなのでしょうか?写真は、古い7F64RのHF用GKタイプのソケットを流用して作った、8F63R用ソケットです。日本製送信管はソケットの規格がまちまちで統一性がなく、ある球にはそれ専用のソケットが必要になる場合がほとんどですが、たまたまこの2種類のスクリーンとグリッドの直径のみが共通でした。今回は、UHF用AB1級GGアンプなので、スクリーン直接接地としました。ソケットを補修するのにサンドペーパーでいいかどうかは、錆びの具合によるでしょう。しかし、普通の状態なら禁忌です。銀メッキの表面の黒化だけなら、2C39さんが説明されるように薬品で十分です。ただし水や薬品により絶縁不良を起こすおそれもあるので、まず丁寧に分解して(図解メモを作りながらがいいでしょう)、絶縁物のクリーニングも別におこなうのがいいと思います。表面の油汚れを落とすのには温水に中性洗剤を入れて、しばらく浸しておいてからスポンジや指先で洗うのがいいでしょう。薬品を使うのもこの処理のあとがいいと思います。緑青を吹いているような場合は、台所用研磨剤を布に付けて軽く丁寧にこするのも有効です。ただしこれは結構目が粗いので、ファインな仕上がりにしたい場合は貴金属磨き専用の製品がいいでしょう。簡単に済ませたいのであれば、チューブ入り歯磨きで代用可能です。リンゴ酸入りの製品が出ていますが、薄めず指先で塗りつけてしばらく放置してからこするときれいになる場合があります。しかしこれですら、ベリリウム銅の銀メッキや、銅色に見える部材の銅メッキが落ちてしまって真鍮が見えてくることがあるので、要注意です。フィンガーストックの間の汚れ落としには、それこそ歯ブラシがいいです。ただしベリリウム銅は、硬いうえにもろくて折れやすいので十分注意しながら作業してください。奥まった部分の清掃には、歯ブラシの柄をあぶって曲げたものを用意しておくと便利です。仕上げの水洗いののち、蒸留水にひたしてカルキを除いてから、乾燥した布で水分を取り去り、さらに扇風機で完全に乾燥させます。もとの順番通りに各部分のパーツをくみ上げたら、ネジをきつく締める前に実際に送信管を挿入して、このあとでネジを締めます。古いソケットだと、現在一般的なISOネジではなく、JIS規格のネジが使われている場合があるので、なくさないようにしたほうがいいでしょう。しかし、7F71Rは、その名の通り1971年発表の新しい設計による送信管(つまり日本で真空管が開発された最後の時代の送信管)なので、時代的にはその心配はありません。
7F71R用ソケットの最後のシリーズです。手垢が付いて錆びてしまいましたが、入手したときは新品未使用、シリカゲルが入ったオリジナルのビニール袋入りでした。シャーシ部分は真鍮板に銅メッキ、フィンガーストックはきれいな金メッキです。これだけ見ても非常に高価なつくりです。四方にせり出している長方形の部分がスクリーンのバイパスキャパシタで、厚みのあるカプトン・シートの両面に銅が蒸着してあります。
7F71Rのアノード・フィンの径は、4CX5000系のそれより若干大きいのですが、Eimacの純正チムニーの内側を少しヤスリで削ることで7F71Rに使用できます。写真は天井板に取り付けたチムニー。アマチュアのメーカー製あるいは自作のパワーアンプでは、しばしばパンチング・メタルが使用されます。写真の場合、5mm穴のパンチング・メタルで目張りしています。しかし、パンチング・メタルは空気抵抗が大きく、バックプレッシャーが増大してしまうほか、風切り音が大きくて騒音発生の程度も馬鹿になりません。できれば別の材料にしたほうがよさそうです。
シャーシ板の下側を見てみると、このソケットがGGアンプ用であることがわかります。シャーシ上側のスクリーンと同様に、四方にせり出している長方形のグリッド・バイパスキャパシタがあり、絶縁体は厚みのあるカプトン・シートの両面に銅が蒸着してあるものです。リング状のグリッド電極の周囲にテフロンが巻いてあり、左側にグリッド側(グラウンド)引出し用のフランジがでています。それとフィラメント部分の左側に見えるネジ穴の位置からストリップラインを引出して、入力インピーダンスマッチング回路を構成します。7F71Rの最高使用周波数は、定格には350MHzと記載されています。陽極許容損失は3.5kWで、VHFテレビ放送機やFM放送の1kW終段や10kW装置のドライバ段で使用されたようです。高い利得を有するひずみ特性が良好な送信管で、これの前のステージまでは半導体化された回路が使用されました。このソケットは、箱に入った7F71Rといっしょに放出された、補修部品でした。私が入手した’90代半ばという時期は、時代的にはすでに放送装置は積極的に半導体化されていたため、放送局装置の変更でデッド・ストックがでてきたのでしょう。ひとたび理解すれば何ということもない構造ですが、最初これがどういう回路構成で使用するのか解るまでは、不思議なソケットに見えたものでした。
> 最初これがどういう回路構成で使用するのか解るまでは、不思議なソケットに見えたものでした。これはソケットの放出元とは別の放送局で使用されていた、放送装置(出力1kWのFM放送機、終段管7F71RF)の解説書にある説明図です。これを見ればソケットの使い方がよく理解できます。グリッドの袴から出てくるグラウンドに相当する部分の位置を変化させて調整しているのがわかります。
>別の装置(出力1kWのFM放送機、終段管7F71RF)の解説書にある説明図インピーダンス変換のようすを示します。分布定数によるインピーダンス・マッチングを採用しています。GGアンプなので、ドライブ電力や送信管の動作状況により、入力インピーダンスは変化します。FM送信機では振幅レベルは一定ですが、サブキャリアも含めて広い範囲で平坦な周波数特性を確保しなければなりません。アマチュアの送信機で使用する場合は、高いQの集中定数回路でもいいわけですから、簡単です。
>バイパスキャパシタがあり、絶縁体は厚みのあるカプトン・シートカプトンは、若干、硬い感触の半透明のシートです。段ボールなどの台紙の上でカッターを使って切るのがいいでしょう。曲げると折れてしまします。
> カプトン・シートこれは別な球のソケットのキャパシタ用絶縁体ですが、金属の鋳型に合わせてカッターで切り出します。ネジ穴など小さい穴をあけるのには、ドリルでは割れてしまって難しいので、先の鋭いカッターで切って開けるのがいいでしょう。
このプログラムは KENT 氏の yybbs を xoops(PHP) に移植したものです - KENT -