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那須次郎とアンプを語ろう

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謹賀新年投稿者: 那須次郎 投稿日:2008/01/01(Tue) 00:50 No.837  
あけましておめでとうございます。
ことしも、たくさんの話題をお願い申し上げます。

写真) 門松のかわり(家に門がないので)

今年の予定!?
・三極管のアンプ、続編
・四極管のアンプ、いろいろ
・VHF/UHFのアンプ→書き込みをお願いします。
・IMひずみ、高調波の減らし方、いろいろ



謹賀新年投稿者: ATO 投稿日:2008/01/01(Tue) 08:28 No.838  

あけまして,おめでとうございます。

いつも,拝見させていただいております。

本年も,よろしくお願いいたします。

JH1OBS



Re: 謹賀新年投稿者: Birdhouseの住人 投稿日:2008/01/01(Tue) 11:50 No.839  

> あけましておめでとうございます。
> ことしも、たくさんの話題をお願い申し上げます。
29日から吐気・下痢・発熱でダウンしてます
流行のノロウイルスかな・・・・・外は雪です。
JA9COB



Re: 謹賀新年投稿者: 那須次郎 投稿日:2008/01/01(Tue) 11:59 No.840  

ATOさん、新年おめでとうございます。
HP拝見しました。食べ物の研究がご専門(あるいは趣味?)なのでしょうか。

私もかつては、重箱の料理研究!が趣味でしたが、今は少しサボリまして、みなさんが所有・あるいは製作された、昔の「重箱の中味」を古い写真から再度思い出しつつ味わっているところです。

上記のように、たとえば8877などゼロバイアス三極管でも、まだまだ沢山の種類のアンプが(写真でどこかにしまって)あります。
もちろんその後の新しいパワーアンプも興味を引きますので、ぜひ投稿してください!

私の好みとしては、あまりゴチャゴチャとICやらLSIやらを並べることなく、シンプルで丈夫で長持ちしそうなパワーアンプがいいですね。これは、おせち料理と同じでしょうか。

ちょうど写真の門松モドキ、アンテナだったら、これのように行きたいものです。シンプルで調整も完璧です。
でも右と左を間違えては、イケマセンが。

Birdhouseの住人さん、ノロウィルスですか、それはいけませんね。
消化の良いものをお食べになって胃腸を休ませてあげてください!
ちゃんと手も洗いましょう!

今シーズンは雪が多いのでしょうか。こちらもお気をつけて!
8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/14(Fri) 00:17 No.775  
8877使用のアンプの話題が続いていますので、手持ちの古い写真を引っ張りだしてきました。

Henryがこれまでの3−500Z×2のアンプ、3K-Aに代わって発表した3K-Classicです。8877を背面に向けて配置して、排気を直接、裏側に出しています。

プレート同調はこのころから十八番(おはこ)になった、プレート同調はバリLと固定コンデンサの切り換え、負荷調整はバリコンという組み合わせです。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/14(Fri) 00:20 No.776  

> 8877使用のアンプの話題
> 3K-Classicです。

大型の負荷バリコンのほか、パイLの出力側コイル、入力同調回路と電源コネクタなどが見えます。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/14(Fri) 00:29 No.777  

ちなみに旧型の3K-Aはこれです。
3−500Z×2
出力同調は同じくパイL型ですが、プレート側、負荷側ともバリコンによる調整です。
入力同調はパイ型で、受信機のIFT(中間周波トランス)のようなシールドケースに入っています。プラグインタイプであり、アマチュアバンド以外の使用にも対応可能です。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/14(Fri) 00:34 No.778  

3K-Aの電源回路。
下の段、奥のほう左にあるのが高圧トランス、その右がチョークコイルです。

このあとこの3K-Aは、送信管を3CX1200A7シングルに変更、チョークをはずしてプレート電圧を上昇させました。月刊『ファイブナイン」にそのときの改造記事を執筆したのも、もう20年以上前のことです。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/14(Fri) 00:42 No.779  

> 8877使用のアンプ
その代表選手は何といっても、Henry 4K−Ultra でしょう。

本来業務用として発表されましたが、アマチュアにも大変な人気でした。当時はアメリカのアマチュアの免許が入力2kW PEPであったかと思います。4kWも入るこのアンプはFCCがアマチュア用とは認めなかったのかもしれません。
高価であったようですから(いくら?)、それほどは普及したとも思えませんが、あるところにはあるという具合で、これも某アマチュア局の1kW免許アンプです。

そのうちアメリカでは最大出力1.5kWとなりました。たぶんアンプ屋さんや真空管屋さん(Eimac)がロビー活動をした成果ではないでしょうか。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/14(Fri) 00:56 No.780  

> 何といっても、Henry 4K−Ultra 

真空バリコンを2個も使用しています。真空バリコンを設置する向きは縦にする、これが本来の正しい方法です。電極が重力で下に下がって(Sagという)耐圧低下をまねくのを防ぎます。

プレート同調は8877の近傍に配置して、グラウンドの経路長を最短にしています。

これは高い周波数の効率低下を防ぐ(同調回路の一部であるグラウンドの経路が長いとコイルが極端に小さくなる)ことのほか、プレートから見てプレートVCを経てグラウンドに至る閉回路の直列共振周波数をなるべく高めにできるメリットがあります。
これはVHF領域での寄生共振周波数として発振を起こす機会をなるべく少なくする意味があります。

回路の寄生共振周波数を送信管の増幅率が下がるような高い周波数領域までもっていけば、発振する機会は減ります。

ちなみに寄生共振周波数というのは、目的の同調周波数以外にもコイルやバリコンの物理的大きさや回路の実長による要因によって、いやでも生じ得る共振周波数のことであり、使う本人の思惑とは違う、嫌らしい共振を起こすことです。特に入力回路にも生じる寄生共振周波数などと一致すると、発振する機会が増加します。(つまりその寄生共振周波数では、増幅率が上昇しているため)



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/14(Fri) 01:05 No.781  

> 本来業務用として
アマチュア周波数以外も連続カバーする構成であり、同調回路はチェーンと歯車により連動させています。すなわち、同調ツマミの動きに合せて、各同調回路の定数変化が目的周波数に一致するよう設計されているわけです。

このあたりが、メカニカルな部分と電気的な部分をうまく設定して作られた20世紀後半の真空管送信機のデザインの妙味です。

しかし、ひとたびネジがゆるんで連動に不具合が生じると、これは悲劇です。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/14(Fri) 01:21 No.782  

> 8877
中まで見たひとはあまりいないかと思います。川崎のOMが壊して、カチ割った8877です。(前に載せたか、忘れましたが)

小さなヒーター、消費電力は50ワットです。これがこの送信管の不思議なマジックの原点でしょうか。とても3kW近く出力する送信管のものとは、だれも信じられないのではないでしょうか・・・

カソードの円筒とグリッドのケージのすきまは、OMの実測によれば0.3mmだそうです。グリッド電流を流して過熱させ、熱変形したグリッドが容易にG-Kタッチを起こす、あるいは物理的に接触しなくてもG-K間で(過熱したグリッドが放出した金属ガスのため)ガス放電を起こすとしても、無理からぬ話だと理解できるはずです。

過剰なグリッド電流を流す原因は、オーバードライブだけではなく、出力同調を出力最大点にもっていってしまうひとも、そのリスクに見舞われます。三極管の同調操作は、グリッド電流計も見ながらするものです。

かなしいかな、そういうひとのリニアアンプには、ほとんどグリッド電流によるトリップ回路(保護回路)が入っていません・・・



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/14(Fri) 02:59 No.783  

> 川崎のOMが壊して、カチ割った8877
川崎のOMの名誉のために追伸。

壊した本人はOMではなくて、この8877が壊れた理由は、記憶によれば、米国製リニアアンプのMLA-何?に使用していたものが、ある日、ヒーターが断線したので譲り受けて、カチ割った、とおっしゃっていました。

ソケットピンとヒーターの電熱線を結ぶ細いリード線が断線したそうです。つまり、傍熱管でも断線が起こるという、いい見本でしょう。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/21(Fri) 01:32 No.784  

> 8877使用のアンプ
 もうあまり人気がない真空管なのでしょうか、反応がないのは残念ですが、いろいろ写真が出てきましたのでお見せしましょう。

1986年東京DXコンベンション、これは早春の九段会館でおこなわれたのですが、その会場で展示されていたのがこのアンプです。

Σ (=Sigma)という名前が付いていましたが、その由来は知りません。KL-11などと同じくフロワータイプのコンソールで、カラフルな色使いは、当時の無線機からはちょっと浮いた感じがしました。

後にも先にも、このときに一度見ただけで、製品化されることなく終わった試作品であったかと思います。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/21(Fri) 01:36 No.785  

> Σ (=Sigma)
には8877が使用され、アクリルなのでしょうか、チムニーが付いています。
一瞬、オレンジ色したカプトンマイラか、とも見えましたが、そんな高価なものを使用するはずもないですね。よく見たら展示用にオレンジ色のアクリル板でフタがしてあるだけでした。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/21(Fri) 01:49 No.786  

> Σ (=Sigma)
のアンプには、フロントパネルの表示から各種プロテクタが装備されていることがわかります。

グリッド、プレートの過電流、高SWR、高温(風量不足か異常過熱)などに対するプロテクタです。
こういう装備は、当時としては日本製にないものでしたから、実に興味深い印象を持ちました。

そのためか、100万円くらいの値段が付いていたのではなかったでしょうか、だれにも買えない、と思ったことだけ記憶にあります。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/21(Fri) 02:03 No.787  

Alpha 77D と表示されるアンプです。

このアンプがオリジナルなのか、改造版なのかは知りません。8877の本数で、77SX、 77DXなどがあったように思います。ご存知のかた、いかがでしょうか。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/21(Fri) 02:10 No.788  

>Alpha 77D と表示されるアンプ

以前、このアンプは載せたかもしれませんが、中身は8877x2でした。ソケットが焦げていますが、これは友人のQちゃんがRTTYで使用したためです。50Hz地域ではブロワーの風圧が足りません。

このシリーズでは、ブロワの配置からは、裏パネルの空気穴から入った空気が(電源部を通ってから?だったか)、タンク回路を通り、ブロワ入り口に入ります。
排気は(8877のプレートの上のほうに)四角い金属製ダクトが天井付近にあって、裏パネルに出て行きます。入ってきた空気で全体を冷却できるうえ、排気で内部をあぶらずに済む、というわけです。

騒音は気にならないほど静かです。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/21(Fri) 02:22 No.789  

>Alpha 77D と表示されるアンプ

プレートタンク回路はパイLマッチです。パイのほうもLのほうも、ローバンド部分には当時はまだ珍しかったトロイダルコアを使用しています。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/21(Fri) 02:26 No.790  

>プレートタンク回路はパイLマッチ

プレートコイルのハイバンド側は、径がしぼってあり細くなっています。このほうが1ターンあたりのインダクタンスが少なく、タップを取りやすくなります。巻きのピッチを広げる方法もありますが、あまり伸ばし過ぎるとコイルのQが低下します。(インダクタンスは減るが、抵抗損は変わらないため)



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/21(Fri) 02:32 No.791  

>Alpha 77D と表示されるアンプ

QSK対応のため、アンテナ切り換えには高速で稼動する真空リレーを使用しています。
写真ではわかりにくいのですが、タンクバリコンにも真空バリコンを使用しており、当時としては、Alpha 77といえば、泣く子も黙るか引きつける(!)ほど、高級感溢れるリニアアンプの象徴でした。

RFCは、アンテナ回路へ直流がチャージされるのを防ぐためのDCバイパス用。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/21(Fri) 02:53 No.792  

>Alpha 77D と表示されるアンプ

ゼロバイアス球である8877ではそれほど問題にならないようにも思うのですが、SSBの無信号時やCWの Key-upのときは、スタンバイ回路が送信状態にあってもカットオフとなる制御回路が入っています。これにより、アイドル電流が大きいAB球のアンプで問題になる、無信号時の発熱を防止します。

この基板がそれかどうかは、存知ませんが・・・入力信号の整流回路やサイリスタなどを使用して構成したこの回路を、ダイナミックバイアスといいます。
当然、そのためAB級の動作中でも、無信号時はC級動作のようにプレート電流の指示はゼロです。信号が入力されたとき、即座に正規の動作バイアスに設定される仕組みです。

SSB運用時に、Alpha 77でダイナミックバイアスをかけて運用している信号を聞くと、ちまたで流行のノイズゲート(Noise gate)を使用しているような音がします。

もしそのままでバイアスが深すぎると(too much biasの状態)、クロスオーバー歪みが発生します。このときのSSBは、やせ細った、かすれたような音になります。
Too much bias のSSB信号をオシロスコープで観測すると、正弦波の包絡線が基線で直交せず、よこに潰れたエックスになります。当然、大きなIMDや高調波歪みが発生します。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/21(Fri) 22:27 No.793  

> 8877使用のアンプ

自作も多数ありました。実物は見たことがありません。
1980年代前半ごろの写真です。作者、撮影者も不明ながら。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/21(Fri) 22:29 No.794  

> 8877使用のアンプ

上に同じく。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/21(Fri) 22:35 No.795  

> 8877使用のアンプ

本当に自作ですか!? と思わず口にしそうな、いい意匠のアンプです。川崎のOMのところで、隅っこにひっそりと置いてありました。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/21(Fri) 22:36 No.796  

> 8877使用のアンプ

同上。プリセットチューンなので、バンド毎のバリコンが並んでいます。タンクコイルの右隣に、同調位相検出用のピックアップコイルが見えます。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/21(Fri) 22:42 No.797  

> 8877使用のアンプ

同上。タンクコイル。プレート同調は真空バリコンであったかも知れませんが、写真からはわかりません。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/21(Fri) 22:53 No.798  

> 8877使用のアンプ

自作というと、たいていはこんな感じになります。80年前後に21メガで活躍していたトムさんの作品。その後、7メガ用に変更されました。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/21(Fri) 23:01 No.799  

> 8877使用のアンプ

同上、7メガ・シングルバンド。球は2本、真空バリコンを使用しています。出力タンクはパイLマッチ。シールド板の中に出力コイルとアンテナ切り換えリレーがあります。
入力回路はオーソドックスなパイ型の半固定同調回路です。

KL-11で使用されたのと同じ、耐熱パイレックスガラス製チムニーを使用して、熱風を直接外に排気します。
このチムニーは余剰品なのか、80年代に秋葉原で入手可能でした。同じ形をした3CX3000用のチムニーもありました。



Re: 8877 Amplifier投稿者: Birdhouseの住人 投稿日:2007/12/21(Fri) 23:04 No.800  

> 8877使用のアンプのH−4KUの画像をどうぞ。
8877の内部画像もどこかにあります。。



Re: 8877 Amplifier投稿者: Birdhouseの住人 投稿日:2007/12/21(Fri) 23:09 No.801  

> 8877使用のアンプ
これはDENTRONのDTR−2000Lです。



Re: 8877 Amplifier投稿者: Birdhouseの住人 投稿日:2007/12/21(Fri) 23:11 No.802  

> 8877内部



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/26(Wed) 00:17 No.816  

> 8877使用のアンプ

まだ日本のアマチュアがそういう真空管の存在すら知らなかった時代、この球を二本並べて’69〜’70年代当時の日本の空を荒らしまわっていたひともいました。

8877×2、パネルはどこかで見たような印象を持つアンプです。製作なさったOMがなにを思ったのか、このアンプには50MHzというバンドも入っているようです。

まあ、カッコイイとしか言いようのないアンプであることは間違いないでしょう。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/26(Wed) 00:21 No.817  

> 8877使用のアンプ
> この球を二本並べて’69〜’70年代当時の日本の空を荒らしまわっていたひともいました。

パっと見ると内部はそれなり、ただの自作アンプでした。
実物は拝見したことはありません。写真を見せていただいただけ。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/26(Wed) 00:29 No.818  

>パっと見ると内部はそれなり、

しかしキレイに製作しています。当時はほとんどのアマチュア用アンプでは無視か軽視されていた入力同調回路もきちんと装備してます。そのあとOMはこれを製品にして売りました。しかし送信管は1本でした。やはり格好のいい製品に仕上がりました。

それは、『KL-11』という商品名でした。バリコンは普通のバリコンでしたが、入力同調回路の装備されたハイパワーアンプとして、そのあとの時代のトランジスタがファイナルのデバイスに使用されたときにも通用するものになっていました。

その回路がないと、ゼロバイアス送信管は使い物にならないばかりか、半導体送信機の動作はまったくデタラメになってしまいます。



Re: 8877 Amplifier投稿者: Birdhouseの住人 投稿日:2007/12/27(Thu) 20:36 No.819  

> 横浜のそのAMPオーナーは最近、無線に復活されたのでは?
当方のところから。。。。鳥の口ばしが嫁入りしてますよ。
本業は新規に立ち上げた小型頭脳が好調のようです。
展示会で何度かお会いしました。
あの電波はこれからでしたか・・・・・・知りませんでした。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/28(Fri) 01:47 No.820  

>あの電波はこれからでしたか・・・・

これであったときと、その前後(たぶんこの前?)には別のアンプをご使用であったそうです。雑誌に発表なさっている四極管グリッド励振のアンプがそれです。が、発表の記事では球1本になっています。

あとで四極管シリーズを載せましょう。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/28(Fri) 22:53 No.821  

> 8877使用のアンプ

別のAlpha 77-D の写真です。その道のプロが分解修理中。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/28(Fri) 23:06 No.822  

>Alpha 77D

修理にあたって、電源トランスを取り外すと作業が楽です。輸送のためもあり、米国製リニアアンプには、電源トランスが簡単に取り外し取り付けが可能なものがありました。

入れたまま輸送すると、キャビネットがゆがみます。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/28(Fri) 23:08 No.823  

>Alpha 77D
RFインクワイアリの社長・石河さんが修理中です。
中央の太いシャフト(周囲が青い)はプレート同調用真空バリコンです。

バンド切り換え用チェーンギアにゆるみがあったようです。この時代、アマチュアの間では、高級なリニアアンプではギアチェーンを使用してバリコンやバンドスイッチを回転させる、という一種の迷信がありました。
自作でもギアチェーン駆動を使用していないと、何となく後ろめたい感じがしたものです。そのためのギアやチェーンをどこで入手するのかを知っていると、ひそかに自慢げな気分にひたれました。

今なら東急ハンズなどハンディクラフトの商品を扱う店には置いてあるし、インターネット検索をかけると協育歯車あたりのホームページも出てきます。
もっとも、リニアアンプ製作のためというより、ロボット工学などのほうの需要があるのかもしれません。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/28(Fri) 23:14 No.824  

>Alpha 77D

まだ真新しいリニアアンプです。
右手前のスペースは電源トランスを設置する位置です。接続はワンタッチ・コネクタと底部のネジ止めのみ。

埼玉県から東京へ持ってきて使うのと違って、国土の広い合衆国では長距離輸送中にキャビネットがゆがまないよう、電源トランスは本体と別こ梱包されて輸送されます。

写真ではわかりにくいのですが、タンクバリコンには真空バリコンを使用しています(RFCの下に一部見えるセラミックバリコン)。

当時、Alpha 77といえば、見た目に優れたデザインであることも手伝って、泣く子も黙るか・ひき付ける、最高級リニアアンプの象徴でした。
QSK対応のため、アンテナ切り換えには高速で稼動する真空リレーを使用しています。

ブロワの配置からは、裏パネルの空気穴から入った空気は、電源部を通ってからタンク回路を通り、RFキャビネット側にあるブロワの入り口に入ります。

排気は(8877のプレートの上のほうに)四角い金属製ダクトが天井付近にあって、裏パネルに出て行きます。入ってきた空気で全体を冷却できるうえ、排気で内部をあぶらずに済む、というわけです。

ヘンリーのアンプと違って、これに採用された良質のモーターはゴロつきがなく、動作時の騒音は気にならないほど静かです。世界の有名DXサーのシャックの写真には、必ずといっていいほど、この最高級リニアアンプが写っていたものです。

褒めすぎたかもしれません。
このリニアアンプの難点は、電源スイッチが粗雑で、ゆっくり挿入するとチャタリングを起こして放電します。特に高圧投入時には、一挙に押し込まないとアブナイ、というわけです。

静かなブロワですが、本来60Hz仕様のアンプですから、50Hz地域での使用では決定的に風圧不足です。これは他の米国製アンプと同様の欠点でしょう。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/28(Fri) 23:25 No.825  

>Alpha 77D

騒音は気にならないほど静かです。8877プレートのラジエーターにはネオプレーンゴムのチムニーが装着されています。

排気は(8877のプレートの上のほうに)四角い金属製ダクトが天井付近にあって、裏パネルに出て行きます。入ってきた空気で全体を冷却できるうえ、排気で内部をあぶらずに済む、というわけです。

プレートタンク回路が狭いスペースに大変上手に配列されているのは、ぜひ見習うべきでしょう。当然、パイマッチです。FCCの規定は厳しく、スプリアス発射に対してはアマチュアであっても低い値に規制されていました。

これ以前の時代の、たとえばコリンズやドレークの送信機などでは、現代のFCC規定に見合うかどうか、疑問です。日本の規定もFCCルールを参照に作られているようで、年を追って厳しくなりました。

8877二本パラレルという、非常に低いプレートインピーダンス動作に見合うように、プレート側のコイルは銀メッキされた太いパイプでコイルを製作し、スペースの無駄をはぶくためにローバンド側のコイルやロード側のコイルにはトロイドコアを使用しています。巻き線には銀メッキのテフロン線を使用。

これで随分とスペースが出来たため、私ならもう1本8877を入れたくなるほど(!)すっきりしてしまいました。

回路各部の配線は、非常にきれいに引き回してあり、こういうものをよく見ないでkWリニアアンプを製作して売ったたひとたちは、心底から恥ずべきでしょう。

このアンプで見られる洗練されたRF回路のデザインは、その後のETO-Alphaのアンプにも引き継がれたのは幸いでした。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/29(Sat) 01:15 No.826  

> 8877使用のアンプ

1980年代からしばらく日本のお空に君臨した、お山の大将のところのアンプです。
大将の鷹揚(おうよう)な性格を反映してか、大変大きなキャビネットに入っています。

製作者はお山の大将?本人なのか、あるいはご近所の遠州彦三郎さんでしょうか。
カウンタ・ダイアルには高級品を使用。とにかく鷹揚なアンプです。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/29(Sat) 01:38 No.827  

> お山の大将のアンプ

8877x2本、基本的な構造は(私は好きではないのだが)ヘンリー・ラジオのやり方です。送信管とタンク回路の間をシールドボックスで区切っています。
当然、こうすることで真空バリコンは前側サブパネルに取り付けざるを得なくなるため、送信管から見たプレートVCのグラウンドは、はるか遠くになります。グラウンドの距離も、共振に必要なタンク回路の経路の一部です。

物理的にこの距離は、この送信管でまだ充分ゲインがある数十MHzのVHF領域で、手ごろな寄生共振周波数をもたらします。

それがどうした、と反論も聞こえそうですが、そういうことです。

これが使用周波数領域に近づくことで、パワーアンプの動作不安定に大きく関わってくるおそれがあります。
三極管の1段アンプなのであまり問題にならないかもしれませんが、プレートタンク回路にはタンク回路のQに比例する強大なRF電流が流れます。余計な場所にはこれを広げないほうがいいのは自明の理でしょう。

入力回路がどうなっているのか、聞くのを忘れました。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/29(Sat) 01:49 No.828  

> お山の大将のアンプ
> 鷹揚なアンプです。
ごらんのとおり、とても大きなキャビネットに入っています。

後ろにあるブック型ファン、これもアマチュア信仰のひとつです。
送信管を冷却するのに必要な風量と、ブック型ファンが吐き出せる風量がどれほどであるか、考えたらわかることでしょう。

よほど小さなブロワで送信管を吹いているのであれば、ブック型ファンでも無いより良い、となりますが。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/29(Sat) 01:59 No.829  

> お山の大将のアンプ
プレートタンク回路の構造。

ハイバンドでほとんどコイルがなくなってしまって、苦労のあとが見られます。銅パイプのコイルは酷な使用で焼けたのか、もともと緑青(ろくしょう)を吹いていたのか?

ソレノイド(単巻き)では、巻きのピッチを2倍にすると、コイルのインダクタンスはもとの4分の1になります。
巻きの径を半分にすると、これは半分です。

この両者を組み合わせて、ちょうど良い位置にタップが取れるようなコイルを作ればよい、ということです。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/29(Sat) 02:09 No.830  

>お山の大将のアンプ
アンプ裏側。

出力にはN型コネクタを使用したようです。
これは、インピーダンスマッチングを気にして(HFなので、あまり関係ない)と、さらに重要なのは、入力と出力を間違えて接続しないため、でもあります。(どっちがどっちか、忘れてしまってはイケマセンが!)

パンチングメタルという部材は、通風の効率がきわめて不良です。
金網にするか、ハネカム材を使用するのがいいでしょう。

上フタがどうなっているのか、見せてもらうのを忘れました。ただのパンチングメタルじゃないと、いいのですが・・・。

ヘンリー・ラジオ型のシールドボックス構造のもう一つの欠点は、通風が良くないことです。タンク回路にも別途通風することを考えないといけません。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/31(Mon) 18:28 No.833  

> 4K-Ultra
こんな写真もでてきました。

左手上にブック型ファンが写っていますが、これは空気吸出しではなくて空気を入れるためのものではないか、と思うのですが、所有者のみなさん、いかがでしょうか。
すなわち、プレートから出た熱風の温度を下げてやるためのものかと?
(しかしこの空気がどこから入るのか、これも問題。)

この構造では、タンク回路やブロッキングキャパシタなどの部品が高温にさらされることが避けられません。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/31(Mon) 19:05 No.834  

> 4K-Ultra
RF部分シャーシ下側。まず目に付くのは、入力同調回路のバリコンとバリLです。

写真中央右手前に入力インピーダンスの1:4ステップアップトランスが見えます。この200Ω出力をパイマッチに入れてやります。

手前下のバリコンが200Ω側の800pF、上の二つのバリコンはよく見ると大きさが違い、800pFと500pFでカソード側です。

シャーシの真空管部分には空冷のための空気が流入して全体を冷却します。

写真右上に出力パイL回路のアンテナコイル、アンテナ切り換え用バキュームリレー、出力RF検出ユニットが見えます。



Re: 8877 Amplifier投稿者: 那須次郎 投稿日:2007/12/31(Mon) 19:11 No.835  

> 4K-Ultra
RF部分の回路図を示します。

自作したことがある方にはお解かりと思いますが、50Ω入力の1:1でパイ型同調回路を作るのは、Q=1〜2くらいでもある意味で大変です。
コイルが小さくなり、14メガでも小さいボビンに数ターン。キャパシタは大容量が必要となり、大電流が流れるのでバカにできません。

多少いい加減でも電波は通りますが、GGアンプの出力効率の良し悪しは、この回路でかなりの部分決まります。

同調回路を適当にハイL・ローCとして、バリLとバリコンの組み合わせでうまく同調させるには、この方法がよいのです。

ステップアップトランスで入力同調回路の一方を200Ωとしたことにより、4K-Uは連続周波数カバレッジを実現することができた、といってもよいでしょう。

全体の同調がうまく合ったかどうかを見るためのメーターは、最大付近の出力に合わせる出力計と、入力と出力の直線性を検出するコンパレーター出力計(指示をゼロに合わせる)です。

リニアアンプの最適同調点は、最大出力ではありません。
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